APS(全国調剤薬局研究会)2007年度全国大会(2007年11月10日〜11月11日まで)

REENGINEERING PHARMACY PRACTICE IN A CHANGING WORRLD


APS(全国調剤薬局研究会)の2007年度全国大会が「薬剤師の未来像〜他業種に学ぶ〜」をテーマとして、東京で開催され、参加させて頂きました。大会は2日間に渡って開催され、1日目は「民間保険事業から見たディジーズマネージメント」「伸びる企業、伸びない企業〜異業種に学ぶ企業成長の条件〜」という講義、2日目は「薬局ごとの事例発表」「健康保険組合における生活習慣病対策について」というものでした。 ここで、その研修内容についていくつかご報告させて頂きます。

◎ 1日目「伸びる企業、伸びない企業   
 〜異業種に学ぶ企業成長の条件〜」より
船井総合研究所・岩崎剛幸先生がご講演して下さったこの講演は成長する企業の条件を「マーケティングの重要性」「顧客満足の必要性」「成長し存続させるための条件」に分けて分析された内容で、企業の目的は永続させる事であり、そのためには患者様満足を提供する事はもちろんのこと、アフターフォロー体制・実績・品質管理能力・人間性などの購買決定要因になる項目に関しても真剣に取り組む必要がある事を再認識でき、とても貴重な時間を過ごすことができました。

<成長する企業の条件>
@トップで99%決まる(トップ・社員が魅力的で自由な環境がある)
A人間性・理解力・誠実さを備えた素頭(造語)のよい人材をおく。など
<マーケティングとは>
マーケティング=患者様中心主義
●お客様の事を知る事
(最初のお客様は病医院)
●お客様のお客様を知る事
(1人最低100人の名前と顔がわかる事)
☆企業は薬局に来て頂いている事に感謝する事ができる従業員を増やす事が重要
<顧客満足とは>
真の顧客満足=継続したお客様の支持
顧客満足実現の4要素
@当たり前の事(礼儀・マナーなど)
A基本機能(専門的、業界的知識など)
B付加機能(専門ノウハウなど)
C情緒性機能(評判など)
☆当たり前の事を当たり前にできる従業員が多いほど支持につながる

  • 開東閣

  • 船井総合研究所・岩崎剛幸氏
◎2日目「事例発表・薬局窓口でのトラブルとその対応」より
株式会社平野・梅村由貴先生の発表であり、患者様への不用意な発言、薬局に持参した偽造処方せん、患者様の思い違いなど、薬局でのトラブルとその対応を紹介して下さった発表でしたが、その中でも特に、偽造処方せんのトラブルについて話題が尽きませんでした。
患者がカラーコピーした処方せんを持参してきたケースがあり、被害拡大防止のため、薬剤師会支部に連絡、会員にFAXで連絡したという事例でしたが、他の薬局でもカラーコピーした場合にDrの印鑑の朱色の部分が少し紫がかる場合があり、そこに赤鉛筆で朱を足して薬局へ持参するという巧妙な手口を利用してくるケースもあったというご紹介もありました。今後、このようなケースも増えてくると予想され、日ごろから日常業務に注意を払っていかなければならないことを再認識させて頂きました。
その他の事例発表や、講演もとても参考になり、今後の業務に役立つものばかりで、大変実りのある研修になりました。

学会・活動報告

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